ポテトエッセイ第104話

食べ合わせ【ジャガイモ博物館】

*** ジャガイモに味噌で死ぬ?     ***

 YAHOO! JAPANの『知恵袋』に「茹でジャガイモに味噌を付けて食べると死ぬ」と言うのは本当か、と質問が載っていました(2014年)。粉ふきにバターとか塩辛同様、美味しいので、食べ過ぎに注意しなさいと言うものでしょう。
 古くからある「蕎麦と田螺(たにし)」も食べ過ぎは止めようと言うもの。「おこわと河豚」も贅沢の極みだから止めた方が良いとされ、かって高級食材であった組み合わせ「筍と黒砂糖」も戒めのために言われました。俗説の「鰻(うなぎ)と梅干し」、鰻は捕れなくなり高級食材になりました。しかしこれも懐具合が良ければ食べても大丈夫。
 本当に役立つ合食禁(がっしょくきん)もありました。「天ぷらと西瓜」、「天ぷらと氷水、かき氷」は水と油のため、消化に悪く、胃の負担になります。沖縄の「ヤギと冷たい飲み物」もこれに近く、ヤギの脂肪が胃の中で冷やされ、凝固して気分が悪くなるらしい。
 「トウモロコシと氷水」トウモロコシは食物繊維が多く、思ったより消化が悪い。氷水と一緒に食べると下痢します。
 暑い日が続いた今年(2014)は浜辺の西瓜割りの後でなくても水分の多い「西瓜とビール」と行きたいところだが、両方とも利尿作用があり、知らずに脱水症状に陥いることもあり得ます。飲んで水泳や入浴となると水死の危険性があり、急性アルコール中毒を引き起こす可能性もありましょう。それなら安着祝いに、家の近くで「枝豆とチーズ」と行きたいところですが、枝豆のフィチン酸がチーズのカルシウムの吸収を妨げてしまいます。
「わかめとねぎ」、これもねぎのリンがわかめのカルシウムの吸収を阻害してくれます。カルシウムはなかなか吸収に苦労しますので、食事だけでなく、運動や日光浴を含めた気配りが必要ですね。
 「ラーメンと飯(ラーメンライス)」、この組み合わせが悪いのは、どちらも糖質代謝にかかわるチアミン(ビタミンB1)をあまり含まず、炭水化物摂取量が増えるため、疲労や肥満を招く恐れがあるからです。
 「蛸と蕨(わらび)」、これは蕨(わらび)の過剰摂取による中毒を避け、「蛸と青梅」は青梅を摂りすぎると青酸配糖体による中毒を引き起こす。のぼせやすくなるという「胡桃と酒」は胡桃の実に血圧を上げる効果があるためです。
 心臓の血管のケイレンを鎮め、血管を拡張させるためなどで医師からカルシウム拮抗剤をもらっている時に「グレープフルーツ」を食べると薬効が強まったり、血管が拡張し急激な血圧降下が見られることがあるので注意する必要があります。
「ほうれん草とベーコン」ほうれん草とベーコン炒め。定食屋で出会ったことありませんか。味的には相性抜群なのですが、ベーコンの中に含まれる添加物の一つリン酸塩が、鉄分とカルシウムの吸収を妨げてしまいます。
「ハムとバター」朝食でトーストとともに食べることがありますが、ハムで使われている発色剤である亜硝酸塩と、バターで使われている酸化防止剤が組み合わさると、発がん性物質が体内で作られる恐れがあります。
 いろいろ役立つ緑茶では、ヘム鉄は、お茶の渋味成分タンニンなどによる吸収阻害を受けませんが、非ヘム鉄は、 お茶と一緒にとると、吸収されにくくなります。鉄欠乏性貧血の女性は食中や食後すぐの緑茶の摂取は避けた方がよいと言われています。


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