ジャガイモ品種「アイユタカ」(農林48号)(AIYUTAKA)

(1)来 歴
長崎県総合農林試験場愛野馬鈴薯支場において、「デジマ」を母に、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性の「長系108号」を父として交配し、以降選抜育成え、平成15年に農林登録したものです。農林48号。
名の由来は、愛野で育成され、外観が良く愛らしいイメージと多収性で豊かな生産力を表現しています。栽培適地は長崎県及び二期作が可能な温暖地域です。
(2)地上部特性
 出芽は「デジマ」並〜やや遅いです。初期生育は春作・秋作ともやや遅いです。茎長は「デジマ」より短いです。茎数は、春作では「デジマ」よりやや多く、秋作では同等です。茎葉の枯凋期は「デジマ」よりやや早く、中生に属します。草型はやや直立です。草勢は強です。花は春作で稀に咲き、花色は淡い赤紫です。
(3)地下部特性
いもの形は、春作では短楕円、秋作では短楕円〜偏球です。皮色は白黄、目は浅く、皮表面はやや滑で、二次生長、裂開はほとんど無く、外観は良いです。肉色は春作・秋作とも黄白〜淡黄です。
収量は「ニシユタカ」と比較して、春作ではやや少ないですが、秋作では多いです。いも数は中、いもサイズ(一個重)はやや大です。二次生長と裂開は無です。
休眠期間は、春作では「ニシユタカ」より短く、秋作ではやや長いです。
(4)調理・加工特性
 水煮の肉質は、春作産では中〜やや粘質、秋作産では中です。煮崩れは「デジマ」よりやや多い少です。剥皮後の褐変と加熱後の黒変は無、中心空洞も無です。
 火の通りと味の染み込みが「デジマ」「ニシユタカ」より早いため、短時間に調理ができます。調理後の食感が軟らかく、滑らかです。ビタミンC含有量は「デジマ」「ニシユタカ」より多い。早く煮えて肉質が軟らかいため、煮込み料理では煮崩れしやすいので、煮込む時間の調整が必要です。
(5)栽培上の注意
ジャガイモシストセンチュウに抵抗性があります。Yモザイク病抵抗性は「デジマ」並の中です。そうか病抵抗性は弱、青枯病抵抗性はやや弱〜弱です。粉状そうか病抵抗性は中です。疫病による塊茎腐敗抵抗性は弱いです。
秋作後の休眠期間は従来の品種よりやや長いので、マルチ栽培において出芽が遅いときには高温による芽焼けに注意します。



左:「アイユタカ」の花。 右:「アイユタカ」の塊茎

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