粘質、長楕円形の

アローワ

サッシー、フリアとともにフランスのジェルミコーパ社GERMICOPAで育成したもの。育成者はEric Gonnel。我が国では、鹿児島県育成の「しまあかり」や「しまクイーン」の花粉親としても知られている。
 株式会社ジャパンポテトがフランスより導入し2009年登録した。  熟期は中早生、花数は少なく、花色は紫〜青、塊茎やや大きく、多収長楕円形。 
 アローワは早期肥大性が高く、収穫量が多い早生品種である。塊茎の皮色は淡いベージュ〜淡黄、肉色淡黄、目は浅くて表面がつるつる。皮は剥きやすい。肉質やや粘であり煮崩れし難く、おでんやシチュー、カレー、肉じゃがなどの煮ものなどに向く。 
 良食味 で、褐色心腐、中心空洞の発生は見られない。疫病にやや強く、いもの揃いがよい。 
 同社HPによると、「粘質タイプのジャガイモは、コロッケやポテトサラダに向いていないと言われることが多いですが、アローワは粉質とは違った食味を体験できます。コロッケにすれば、ややしっとりとしていて柔らかい食感で食べやすくなります。ポテトサラダも、半分ほど潰した状態でサラダにすれば、口に入れた時の食べ応えがあり、しかも噛むうちにとろけるような極上の食感も楽しめます。」 
休眠がやや短く、主な産地 九州各地、関西以西。二期作も可能である。土中で種芋が腐ってしまわないよう、気温が高いうちは植え付けを避けると良い。また排水が悪いと二次成長して形状が悪くなるので水はけを良くした畑に栽培するなどの注意が必要と言う。
 保管には、休眠がやや短いため、収穫後は冷蔵保管を行い萌芽抑制に努めるとよい。いも数が少なく、大玉になりやすいので、密植栽培にするとよい。鹿児島県の離島で面積拡大中の品種である。ジャガイモシストセンチゥ抵抗性である。  



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