アメリカホドイモ ホドイモ ガジュツ ガウクルア
Aug.19th, 1999

ここには、次のことが入っています
1.アメリカホドイモ
2.ホドイモ
3.ガジュツ
4.ガウクルア

1.アピオス(アメリカホドイモ)  学名 Apios american Medikus、Apios tuberosa Moench

英名:Apios, Potato Bean,American Ground nut, Indian Potato

【現物提供:柳 淳夫氏】  マメ科のつる性、多年草です。北アルリカが原産であり、北西部、New Brunswick、Colorado、Texas、Floridaなどに地生しております。一説ではりんごの苗木とともに入ってきたとか。
 日本では、東北大学の星川清親教授により1979年以降研究され、1988年から日本農業高度技術研究会(JAHT)による有機栽培栽培も行われております。
 マメ科植物で肥大する部分がサツマイモやジャガイモに似ていることからポテイトウ・ビーンと呼ばれています。この「いも」は根ではなく、地下茎であり、卵〜キクイモにも似た形をしていて多くの盛り上がった節があります。地下茎の先端部は釣り針のような形をしております。「いも」の色は褐色、花は藤のようにまとまり、色は紫ないし赤紫で、小さい。(自生するホドイモは淡黄緑色の花)
 故牧野富太郎の主張によれば、中国で馬鈴薯(*1)と呼ばれていたとされ、日本にも地生している「ホドイモ」(Apios fortunei)に近い植物です。葉は5又は7つの小葉からなる複葉です。
 アメリカホドイモは北米インデアンの大切な食べ物でした。ヨーロッパからアメリカに渡ったPilgrim Fatfersが始めて越冬したときにも、七面鳥、コケモモより大粒のクランベリーなどと一緒に食べた。
 アピオスを傷つけると白い粘液が出てきます。地下茎にはBグループサポニンがあり、抗エイズウイルス、抗肥満の働きがあるとも言われております。カルシウム含有が高く(100g当たり150mg)、ナトリウムが21、ビタミンCが5.8のほかジャガイモにはないビタミンEを0.2mg含んでいます。
 味は、クリ、サツマイモ、サトイモを混ぜたような淡い甘味と独特の風味があるとされ、東北総販売元の安東産業株式会社(TEL:仙台263-7749)によりますと、これを食べた方から栄養食品、強請食品として天然カルシウムの補給、豊富な繊維質による整腸作用、アトピーの軽減、腰痛、関節痛等によかったとの報告が寄せられているそうです。
 食べ方としては、
○3〜4分ボイルし、軽く塩味で食べる
○スライスして、唐揚げする
○バターを添えて、クッキングホイル焼きする
○スープ、茶碗蒸し、てんぷらとして
 宮城の郷土料理「心平」などで食べることができます。

 

2.ホ ド   学名 Apios Fortunei Maxim.

 マメ科植物。一名ホドイモ。Apiosとは西洋ナシの意味。各地の山野に自生する蔓状の多年生草本です。茎の下部は紫色を帯びています。葉は3〜7箇の羽状複葉。夏に葉腋から出た花茎に総状花序をつける。花色緑黄色をしていて、後約6センチの莢をつけます。地下の塊部をとり食べることがでます。
【ペルーの国際ジャガイモセンターCIPで保存中のジャガイモの写真】
 *1:中国の「松渓県志」(1700年)という書物に、
馬 鈴 薯 菜依樹生掘取之形有大小略如鈴子色黒而円味苦甘(馬鈴薯は、葉は樹によって生ず、これを掘りとれば、形に大小ありてほぼ鈴の如し、色は黒くてまるく、味は苦甘し)」との記述がありますが、これを見た江戸時代の本草学者小野蘭山は馬鈴薯とはジャガタライモことだと考え、文化5年(1808年)彼が80歳のとき「耋莚小犢(てつえんしょうとく)」という本の中に紹介したのが始まりです。1800年ころの清国ではジャガイモのことを馬鈴薯と呼んでいましたので、小野蘭山はこれを日本人に知らせる気持ちが入っていたものとおもわれます。
 植物分類学者の牧野富太郎は、中国のこの馬鈴薯とは福建省の1地方でとれるホドイモのことであり、ジャガイモのことではない、と主張していました。
 しかし、小野蘭山のいうように、形の多様性、アルカロイドを含むなど、ジャガタライモの特徴をよく表現しており、馬鈴薯とはジャガイモのことであると主張する学者(故吉田 稔ら)もおります。
 現在は官庁を中心に馬鈴薯とはジャガタライモとして広く使われ、ホドイモをいうことはありません。中国でもジャガイモのことを洋芋、陽芋、土豆(児)の外日本に従い馬鈴薯(1912,中国教育部、マーレンスゥ−と発音)を使っています。現在台湾てもジャガイモに馬鈴薯を使っています。
 ほどとは漢字で塊のことですが、芋がほどほど過ぎて、又一つというように、長く伸びた根に、大小の芋が間隔を置いてつくからと言う人、ほどほどにうまい芋だからと言う人もおります。凶作いもと呼ぶ人もいます。これは、本州中部の豊作年には芋が小さく、凶年には大きいことによります。焼いて食べるとじゃが芋のように、ほくほくして、少し甘味がある。花は淡赤紫色の藤の花房のようなであり、葉は、2〜5枚の羽状複葉で、つるの先のは5枚となっています。

マレーかん来たから馬鈴薯?

3.ガジュツ

 英:Zedoary 、 学名:Curcuma zedoaria ROSCOE
 (写真提供:山本和夫氏)ショウガ科のウコン属に属する多年生草本で、草丈は1mほどになります。栽培上は1年生として、さとうきびと輪作されたりしています。ヒマラヤ東部、インド東北部が原産とされています。我が国では、種子島、屋久島など無霜地帯で栽培ないし野生化しています。 うこんの葉は全体が緑色ですが、がじゅつでは葉の主脈の中央の両側に赤紫色の線条があります。開花期は春で、うこんの夏より早い。根部には環状節が節間5mm程度に平行していて。各節交互に根茎芽ができています。
 3月、有機物をやった畑に、卵くらいのものを25〜30pの深さに植え、夏期にはわら、刈草を敷いて乾燥を防ぎ、防風垣根を設置して栽培し、翌年2月前後に収穫されています。
 根茎には精油1〜1.5%を含み、精油の成分は、Cineol 9.0%、Sesquiterpenalcohol 48%、d-Camphene 35%、その他脂肪油2.5%、このほか澱粉などを含んでいます。澱粉粒子はじゃがいも澱粉よりかなり小さく、その灰分(りん)が多いのが特徴です。  根茎の乾燥粉末は、解熱、利尿、浄血、興奮、消化促進、及び健胃用に内服したり、打撲症やねんざに外用できます。

4.ガウクルア(クワーオクルア)

 学名:プエラリア ミリフィカ
ジャガイモとは違う、マメ科の植物で、約300年前からタイ北部チェンマイの山奥の女性の間では、豊胸、若返りのなどの効果があると信じられ、高齢者のための長寿薬としても珍重されてきたものです。
 主にタイ北部の山岳地帯に自生している植物で、クズ(Pueraria lobata Ohwi。炉端にあるからと、大井氏が命名。イソフラボン誘導体を含み、解熱や鎮静作用があるため葛根湯などに使用される)に近いもの。色は白、赤、黒の3系あり、形状は丸いものから細長いものまであります。豊胸(バストアップ)に効果があるのがタイでいう「クワーオクルア カーオ」こと白ガウクルア。  現在タイでは、採取や原材料の輸出を禁止し、自然保護監察官によって厳重な保護下においています。
  そのガウクルアの中には イソフラボンが多く含まれ、 女性ホルモンEstrogenエストロゲン分泌をより効果的に促進する作用があります。
ガウクルアを飲用することによって植物性ホルモンが胸部の乳腺を増やし活性化します。それに「黄体ホルモン受容体」も増え、引き締まった美しいバストになると言う。
 また、女性のしわを減らし、肌に張りを与え、白髪を黒くし、髪の量を増やし、生理不順を解消など、まさに回春、美容、長寿の食物として女性にとっては救世主。
ガウクルアを一定の期間、決められた量飲用することによって、ホルモンバランスが良くなりコラーゲンも自然に増えていきます。コラーゲンが増え、皮下脂肪を活性化し、肌全体を整え、みずみずしい若い肌に生き返らせると言う。
女性は年齢の増加とともにホルモンバランスがくずれ女性ホルモンが少なくなり、これが原因で毛根が弱くなり抜け毛が多くなります。つまり男性ホルモンが多くなりホルモンバランスがくずれるので、女性ホルモンを増やすことによって毛根を強くするらしい。
 タイで行われた20代から40代の女性を対象とした臨床実験では、1ヶ月で最大5cmのバストアップに成功。そして約9割方に効果がでたとか。このイモから抽出した成分には、乳房を発達させるエストロゲンが多量に含まれていることが、チュラロンコーン大学のウィッチャイ準教授らの8年間にわたる研究の結果実証されたと言う。日本でもそのこと新聞・雑誌等に紹介されました。聖マリアンナ医科大学病院倉持恒雄免疫科長はこの植物に含まれる植物性女性ホルモンは人工的に合成されたホルモンと違い安全であり、豊胸の可能性は個人差はあるでしょうが期待できるとコメントしています。長期間ガウクルアを飲用しても、発ガンなどの副作用の恐れはなく、人体に悪影響はない?と言われています。


スタート画面へ戻る