ジャガイモ品種アーリースターチ

【←アーリースターチの花】
(1)来 歴
北海道農試において、昭和54年、「島系523号」を母、「R392−50」を父として交配し、選抜を加えてきた種間雑種品種です。
 「農林37号」。名の由来は、熟期が早く収穫できるもので、澱粉原料として、工場の早期操業に合わせて収穫可能なことによります。地方番号は「北海72号」です。交配後足かけ18年を経て平成8年に北海道の奨励品種に決まりました。澱粉収量が劣るのでほとんど栽培されていません。
(2)地上部特性
 幼芽は赤で、太く、萌芽時の葉は赤紫色を帯びています。分枝数は「コナフブキ」と同等で、「紅丸」より少ない。
 そう性は中です。茎は緑、太さは中。茎長は「コナフブキ」より短い中で、徒長、過繁茂、倒伏は少なく、茎葉の二次生長も少ない。
 茎数は「コナフブキ」並ないしやや少なく、「紅丸」より約1本少ない。葉は「紅丸」より大きく、毛茸が少なく光沢があります。葉の着き方は中で、「紅丸」と「コナフブキ」の中間です。
 花は赤紫色で、「コナフブキ」よりやや濃く、数は多いほうです。がくは紫色を帯びています。自然結果は見られません。
枯凋期は「紅丸」より10日〜約2週間早い、中生の晩です。
(3)地下部特性
塊茎はごく大きく偏平な球形で、大いもでも長くなることはありません。目の深さは中、尻はやや深い。皮色は白黄色、肉色は白です。
 ふく枝の長さは短く、いも着はやや密で、位置はやや浅く着きます。
 株当りいも数は少なく、粒揃いは良い。いもの肥大は速く、9月5日で約100gに達し、その収量は「紅丸」比約9割。澱粉価約16.6%、澱粉収量で115%ほどになります。最終収量は「紅丸」比約8割で、「コナフブキ」程度。澱粉価は約2ポイント低い20%ほどです。早掘り時の粒大は大きいほうです。
 中生の晩ですが、最終の澱粉収量はほぼ「紅丸」に近く、「コナフブキ」の1割減程度になります。褐色心腐は「コナフブキ」より多く、「紅丸」より少ない。中心空洞は微発生で、二次生長は見られません。
休眠は「コナフブキ」程度のやや長に属します。
 ジャガイモシストセンチュウに抵抗性です。
 塊茎腐敗には中、葉巻ウイルスには「男爵薯」より弱く、「農林1号」並の弱〜中、粉状そうか病にはやや弱、青枯病には中です。疫病抵抗性主導遺伝子R1をもっていますが、圃場抵抗性はありません。そうか病には罹病性で、Yモザイク病抵抗性はない。
 澱粉の灰分・りん含有は「コナフブキ」と同程度で、「紅丸」より多く、粒径、糊化時の最高粘度、ブレークダウン等は「コナフブキ」と同様です。
(4)栽培上の注意
 浴光催芽、浅植え、早期中耕・仮培土・本培土等を上手に行うなど、早期収穫向け澱粉原料用なので初期生育の促進をはかります。
 徒長、倒伏が少なく、密植効果が大きいので、疎植しないようにします。センコルには「メークイン」同様に薬害が出やすい。


*品種メニューに戻る*
*スタート画面へ戻る*