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（１）来 歴
ホクレン農業協同組合連合会（ホクレン農業総合研究所長沼研究農場）において、ポテトサラダ適性の優れた生食用品種の育成を目標に、平成5年、「87062−217」を母、英国より導入した「Maris Bard」を父として交配し、以降選抜育成を加えてきたものです。
平成15年に北海道の優良品種に決まったものです。地方番号は「FOOl」です。
（２）地上部特性
そう性は直立型で、茎長は「男爵薯」より長く「農林1号」及び「さやか」並の中です。
開花は稀で、花色は紫です。枯凋期は「男爵薯」及び「さやか」より遅く、熟期は「農林1号」並の中晩生です。
（３）地下部特性
いもの形は偏球で、皮色は黄褐、表皮はやや租です。目は浅い。肉色は淡黄です。いも数は「さやか」並の少、一個重は「農林1号」より重く、ほぼ「さやか」並の重さです。
いも収量は「男爵薯」はもちろん「農林1号」「さやか」よりやや多い。でん粉価は「男爵薯」より高く、「農林1号」及び「さやか」並の中です。休眠期間はやや長いです。
中心空洞は「男爵薯」並の徴ですが、年次、場所により発生の多いことがあります。褐色心腐は「男爵薯」並の微、二次生長は「男爵薯」よりやや多い少です。
ジャガイモシストセンチュウには抵抗性主働遺伝子Hlを有し、抵抗性を示します。そうか病抵抗性はやや弱、疫病囲場抵抗性及びYモザイク病抵抗性は弱、塊茎腐敗抵抗性は「男爵薯」より弱い、極弱です。
（４）調理・加工特性
用途は主にポテトサラダ原料用です。肉質及び煮崩れは「男爵薯」と同等のやや粉ないし中です。
調理後黒変は「男爵薯」より少なく、「さやか」並の微です。
ポテトサラダの官能評価では、「トヨシロ」と比べると明らかに優ります。ポテトサラダ製造時の歩留まりは「男爵薯」及び「トヨシロ」より優り、「さやか」並に高いです。
（５）栽培上の注意
いもの腐敗が発生することがあるので、排水不良な圃場での栽培は避けるようにします。
疫病に弱いので、疫病初発予察情報などを活用し、適正な防除に努めます。中心空洞が発生することがあるので、多肥や疎植を避け、培土や収穫時期に留意します。
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