(1)来 歴
北海道農業試験場において、「キタムラサキ」になった漿果の中の真正種子を植えた集団から選抜・育成したもです。
赤肉のカラフルポテトとして「インカレッド」が育成されていますが、でん粉価が低い、枯凋期やいもの肥大が遅い、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性がないなどの欠点があり、より栽培しやすい赤肉の品種が求められていたことから、これらの経済形質を改良したものの育成を図ったものです。
地方番号「北海91号」を付与してからの試験結果から、平成17年北海道の特定地域の特産物として普及が見込まれるものとして認定されています。 平成18年農林登録、「ばれいしょ農林56号」です。
(2)地上部特性
茎葉の熟性は「男爵薯」よりも遅く、熟期は中早生です。 茎は短く、草姿は直です。
(3)地下部特性
いもの形は長楕円で、皮色は赤、目の深さは浅く、肉色も赤です。休眠はやや長い。ジャガイモシストセンチュウに抵抗性があります。「インカレッド」に比べいもサイズが大きく、収量も上まわります。
(4)調理・加工特性
「インカレッド」よりも加工時の歩留まりがよく、調理加工適性も優れています。赤系アントシアニンを含み、色の濃さは「インカレッド」並みかそれ以上です。
2014年12月カルビー株式会社は、中部国際空港(セントレア)開港10周年特別記念商品として、本品種を使った『プレミアムポテトチップスあかねいろのそら』を数量限定発売しました。