ジャガイモ品種
「リラチップ」
(北育15号)(農林64号)
ジャガイモシストセンチュウに抵抗性
長 所
長期貯蔵後のポテトチップ加工適性が優れている。
「「スノーデン」より枯凋期が早く、やや多収。
ジャガイモシストセンチュウに抵抗性。
短 所
でん粉価(比重、ライマン価)が低い。
塊茎腐敗抵抗性がトヨシロ並みのやや弱い。
(1)来 歴
2000(平成12)年、北見農業試験場において、アメリカコーネル大学より導入した「Andover」を母、「スノーマーチ」(北系7号)を父として交配後、選抜育成し2013年北海道の優良品種となったもの。2013年品種出願、2014年農林番号付与、2016年登録公表。
「リラチップ」の名称の由来は、特に収穫翌年の5〜6月のポテトチップ品質が従来の品種より優れることから、この時期の北海道の代表的な花であるライラック(フランス語でリラ)とチップを合わせた。
(2)特 性
茎長は「トヨシロ」程度、花色は白で、数は多い。枯凋期は「トヨシロ」より1週間ほど遅れる中生であり、「スノーデン」よりは早い。
いもの数、大きさ、収量は「トヨシロ」、「スノーデン」並み〜勝る。 いもの形は「トヨシロ」同様の卵。皮色も淡ベージュ、肉色は白で似ている。目の深さは「スノーデン」より浅めで「トヨシロ」並に浅い。
規格内いも収量は、「トヨシロ」や「スノーデン」より多いが、でん粉価は両品種より低い。中心空洞、二次成長の発生は「トヨシロ」より少なく、「スノーデン」並にほとんど発生しない。打撲による黒変は「トヨシロ」より多いが、「スノーデン」よりは少なめである。塊茎腐敗抵抗性は「スノーデン」より弱く、「トヨシロ」並み。疫病圃場抵抗性、Yモザイク抵抗性は、両品種並に弱い。
休眠期間は、「トヨシロ」より短く、「スノーデン」並みである。通常原料ジャガイモを低温下で長期間貯蔵すると還元糖が増加し、ポテトチップの焦げの素となるが、本品種を植物ホルモンであるエチレンにより、翌年まで長期低温貯蔵した後にポテトチップとした場合の加工適性が「スノーデン」よりも優れている。
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