鹿児島生まれの長めの品種

しまクイーン

FAVOLA

 鹿児島県農業開発総合センターにおいて、2008年秋にジャガイモシストセンチュウ抵抗性を有する鹿児島県内向け品種の育成を目標に、鹿児島県の主力品種のニシユタカを母、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性を有するアローワを父として交配し、翌 2009 年に播種した実生集団から選抜し、2019 年 3月に品種登録出願を行い、同年 8 月に出願公表された.
 草姿は開張、複葉の緑色の濃淡は中、草高はかなり低い。花の数は、ニシユタカやデジマより多い。
休眠期間はニシユタカよりは長めのやや短で、熟期はニシユタカと同じ中晩生である.
 いもサイズは、ニシユタカよりやや軽く、収量はやや劣る中。ジャガイモシストセンチュウに抵抗性があり、そうか病に対してはニシユタカ(弱)より強い強〜やや強、疫病に対してはやや弱〜弱である.
 塊茎の形状はニシユタカ(球〜短卵)より長い卵〜長卵でホッカイコガネと同様で、塊茎の目の数は少、塊茎の皮色は黄〜淡ベージュ、肉色は白で目の深さはごく浅く、塊茎の表皮のネットはかなり少なく、外観品質はニシユタカより優れている。でん粉価はニシユタカより低く、肉質はやや粘〜粘で、黒変はない。食味はニシユタカより優れデジマ並である。
 「キタムサシ」と比較して、幼芽の頂部のアントシアニン着色の強弱が強であること、塊茎の皮色が黄であること等で区別性が認められる。「ぽろしり」と比較して、茎のアントシアニン着色の強弱が無又は極弱であること、第二側小葉の長幅比が広であること等で区別性が認められる。


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