線虫とそうか病に強い早生生食用

ゆめいころ

 平成 22 年に海道立総合研究機構 北見農業試験場(北見農試)において,「男爵薯」を母,ジャガイモシストセンチュウ抵抗性でそうか病抵抗性が優れる「北系 39号」を父として交配を行い、選抜された品種である(北育28号)。令和 3 (2021)年 2 月に北海道の優良品種に認定され、同年 11 月 29 日に「ゆめいころ」の名称で農水省より出願公表されました。“いころ”はアイヌ語で“宝物”という意味であり、長く大切にされる品種になってほしいと願いを込めて命名されたもの。
 茎長は「男爵薯」と同等で、花の色は白であるが、まだ拝見していない。早生の生食用品種。
 いも数は「男爵薯」より少なめでだが、いもサイズは大きめで玉揃いが良く、いも収量は「男爵薯」より 10%ほど多収である。でん粉価は「男爵薯」よりやや高い。
塊茎の形は短卵形で、肉色は「男爵薯」同様の白、。目の深さは「男爵薯」より明らかに浅いことから剥皮歩留まりが高い。休眠期間は「男爵薯」よりもやや長く、貯蔵しやすい。
 塊茎の生理障害発生の多少は、中心空洞の発生が「男爵薯」よりやや少なく、裂開、褐色心腐は「男爵薯」並である。調理加工については、「男爵薯」と比較して、煮崩れしにくく、剥皮褐変も少ないことから、調理適性は良好である。食味は「男爵薯」ほど風味は強くなくあっさりとしており、粉粘性は「男爵薯」と早生白肉品種「きたかむい」の中間で、煮崩れ、粉吹き少なく、しっとり・あっさりとした食感となっている。
 ジャガイモシストセンチュウ抵抗性と“中”程度のそうか病抵抗性を併せ持つ。
 


ゆめいころの草姿


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