長寿芋、芋大明神、中津川いも
***山梨県の長寿芋***
山梨県の山間地では江戸時代からジャガイモ栽培が行われてきました。長寿で有名な上野原町でも昔はジャガイモを常食としてきました、そして長寿者がおおいことからジャガイモを長寿芋と名付け、地域の特産物として栽培の振興を図っています。
この上野原町には日本に一つしかない芋大明神があります。芋大明神の石碑の高さは1.7mの自然石で、台座がジャガイモそっくり。碑文は鎌倉の建長寺管長によるもので、黒御影石の由来碑にはジャガイモの普及に貢献した中井清太夫の功績が記されています。この地方でジャガイモのことを「せいだ」と呼ぶのは、清太夫に感謝して人びとが呼んだことに由来しています。
芋大明神<米山優>
中津川いも
埼玉県の大滝村には特産のジャガイモ「中津川いも」があります。
武田信玄が入れた(そういうことはあり得ない)とか、日露戦争でロシア軍の捕虜となった兵士が持ち帰った(?)という話もある古い品種のようですが、山間の傾斜地で細々と栽培継承され続けられています。反収は低い。皮がうすいピンクで目が少し赤い。収穫したイモのほとんどは地元で消費されたり、三峰神社の境内で「田楽いも」として使われたりしていますが、出回り量は少ない。
肉質はやや粘、黒変の程度は中、舌ざわりはやや滑、食味は下なので味付けが必要。
三峯神社参道の山麓亭(049-54-0036)で、えごまのたれ、滝野沢味噌などをつけて焼くいも田楽を味わえます。
☆☆
花:実際は淡赤紫、山麓亭の中津川いも田楽。写真等は石田善吾氏の好意による。
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