ポテトエッセイ第121話
トイ・ストーリー (原題:Toy Story)【ジャガイモ博物館】
<2018年8月記入>
1995年、アメリカ。監督:ジョン・ラセター (ピクサー)。
コンピュータアニメーション、ファンタジー映画である。
カウボーイ人形のウッディ(声:トム・ハンクス。唐沢寿明)は、古めかしいおしゃべり人形。背中の紐を引っぱると、パンチの効いた「カウボーイトーク」を聞かせてくれる。そんなウッディはアンディ少年の大のお気入りで、今のところおもちゃ達のリーダー格だ。
そんな中、今年もアンディの誕生日がやってきた。おもちゃ達はこれから共に過ごすことになる新顔に興味津々だが、ウッディの気持ちは落ち着かない。 そんなウッディの心情をよそに現れたのは、最新の宇宙ヒーロー、バズ・ライトイヤー(声:所ジョージ)だった。技術の粋を結集したようなバズに、アンディは案の定夢中になってしまう。また、バズ自身も自分が本物のスペースレンジャーだと信じて、飛行能力を証明するため高みから飛び降りたりする。これにはおもちゃ達までが心を奪われてしまう。
そんな中、デイビス家が引っ越すという新たな問題が持ち上がる。その騒ぎの最中、バズがアンディの部屋の窓から転落するという大事故に見舞われ、ライバルを殺したのではとの誤解が発生したり、レストランに連れていかれる途中、はぐれるものが出たり、道すがら「おもちゃ殺し」と称される隣家に住む少年シドに連れ去られてしまったり、引っ越しトラックが出発してしまったり...。
その後、アンディ達は引っ越し先でクリスマスを迎える。おもちゃ達は、新しいおもちゃがプレゼントされないか心配していたが、プレゼントの中身は子犬(バスター)だった。そして、冒険を共にしたウッディとバズは固い友情を誓ったのだった。本アニメはシリーズでまだ続く。
おもちゃの中に、ミスター・ポテトヘッド (Mr. Potato Head(吹き替え声は辻萬長)もいる。本アニメの前にニューヨーク市ブルックリン在住のジョージ・ラーナーGeorge Lernerによって開発されたおもちゃで、1952年に発売されて大ヒット商品となったもの。口が悪く怒りっぽい皮肉屋だが実はロマンチスト。バズに嫉妬したウッディを最後まで見下したものの、最終的には改心する。母性豊かなミセス・ポテトヘッド (Mrs. Potato Head)に会うのが夢でラストでそれが実現した【写真】。
付記:ミスター・ポテトヘットドおもちゃはデフォルメされた目、耳、口、ひげなとのパーツと腕と足を本物のジャガイモに突き刺して人形にすもものであったが、本物のジャガイモを遊び道具にするのは良くないと言うことになり、1964年にはプラスチック製のジャガイモがセットに加えられることになった。しかし、その後もポテトヘッド夫妻の人気は続き、便乗品、映画、絵本、コンピューターゲームなどに登場した。